ハンナとその姉妹

リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの天才作曲家による“Isn't It Romantic” が流れる名画といえばミュージカル映画『Love Me Tonight』じゃなく、私にとっては『ハンナとその姉妹』

“結局　人生は無意味だと人は悟るのだ”とトルストイを悲観的に引用していながら終盤にマルクス兄弟のバカ映画を観て （人生が無意味ならば面倒なことを考えないで楽しんで生きればいいじゃないか）と開き直るウディ・アレンに感動。２０代までは‥‥。

だが今見直してみると更なるメッセージにシビれた。

ウディアレン演じる男が無精子のため、ハンナと離婚する。

数年後奇しくもハンナの妹と結婚。そして奇跡が起こる。

「妊娠したの」と。

（結局人生が無意味だから楽しんで生きればいい）というだけではなく（そんな無意味な人生にも“奇跡”が起こるんだ）という“Isn't It Romantic”なメッセージに泣いた。

ヘビーなテーマを軽く見せてくれてくれる本作。

ウディ・アレンの中で一番好きな映画です。

是非、ご覧下さい。

PS カミングスの詩で口説くあたりも面白い